天狗風―霊験お初捕物控〈2〉

一陣の風が吹いたとき、嫁入り前の娘が次々と神隠しに――。
不思議な力をもつお初は、算学の道場に通う右京之介とともに、忽然と姿を消した娘たちの行方を追うことになった。ところが闇に響く謎の声や観音様の姿を借りたもののけに翻弄され、調べは難航する。『震える岩』につづく“霊験お初捕物控”第2弾。

霊験お初捕物控のシリーズ第2弾。 第3弾が待ち遠しいと思いつつ一気に読了しました。

登場人物も踏襲され、右京之介は算学の道に進むことになり、何ともはや安定した舞台に起こったのが娘の神隠し。 喋る猫(?)なんていう突飛な演出が宮部みゆき「らしさ」とも言えるのでしょうが、その反面、かなり前の方で結末が見えてきてしまい、「引き込まれそうになる」よりも、「結末に帳尻を合わせる」気持ちで読めました。

読み終わって、文庫本なのにこんなに厚いのねって気がつく感じ。 そのくらい楽しめました。