広告料として不動産仲介業者が「違法」請求(北海道)

チャット経由、北海道新聞の記事より。

道内の不動産業界で、仲介業者が仲介手数料とは別に、「広告料」の名目で大家に違法な報酬を求める商慣行が目立っている。

何が違法なのか、というのが先ず感じたところなんですけれども、基本的に、というか宅地建物取引業法(宅建業法)的には広告料(広告費、広告宣伝費)を請求するのは合法なんですよね。 ただし、依頼主(売主、貸主)からの依頼があった場合。 依頼が無いのに広告を出し、それに掛かる広告料を請求するのは違法なんです。 成約しようとしなかろうと。

「空室を埋めてほしいと仲介業者に頼んだ際に『二、三カ月分の広告料を出すのは当たり前。そうしないと埋まりませんよ』と言われ、二カ月分を払った」

この場合、依頼主より広告の「依頼」があったかどうかと言われると、そのプロセスを点検しなければなりませんけれども、依頼主からの能動的な広告依頼とは言えなそうです。 どっちみち「依頼」というゴールに達したのであればなんともはやながら、能動的なのか受動的なのか、それとも脅迫的(笑?)なのかは、違法行為なのかどうかを確認するへの絶対条件でありましょうなぁ。

ただ、

「広告料」といっても、実際に広告を出すわけではなく、そのまま仲介業者の懐に入る手数料の一つだ。

これを以て「違法な報酬を求める商慣行」と定義するのであれば、明らかに違法行為と言えましょう。 詐欺行為だと捉えて余りある程とも言えます。

ところで思うんだけど、今やインターネット時代な昨今、ネットで物件情報を発信する場合はどうなのか、という疑念が生じますよね。

例えば自社サイトにて物件情報を告知広告する場合、どんだけページ更新料(この場合は人件費っていうことでいいのかな?)が掛かるのかっていうのが先ずありますけれども、そんなんページ作るのに1日とか2日とか掛かったのであれば、それはその自社サイトの在り方が問題になりましょうし、その自社サイトたるものが1日50アクセスとかだったら、どういう「広」告なのよ、っというのもあります。 勿論、その物件(或いはその依頼主の物件群)のみのサイトを構築するってんだったら話は別ですけれども、それは別段不動産業者の仕事かな、という。

更には、自社サイトじゃなくて、世によくある「無料で不動産物件を紹介サイト」みたいなサードパーティのそれへの物件登録(REINSとか各組合のそれも含む)だったりなんかしたら、広告料の請求をどうやって算出したのよ!?って感じですよね。

そもそもに、今は知りませんけど昔ってば不動産屋ってぇと窓にバンバンと「貸」だの「売」だのいう物件情報を貼りまくってましたけれど、それと同じじゃん、それで「広告料」名義で依頼主から金銭を請求するのかぁ〜という次元にまで墜ちてしまいますよねぇ。

...確かに昨今、不動産業者は報酬についてなかなかに不利な立場にいるかと思います。 売買にしろ賃借にしろ、合法業者への報酬は少なすぎる感はあります。 あ〜私は全然そういう業者じゃないので第三者的な感想なんですけどね。 でもねぇ。

ただ、だからって法律の隙間を縫って法外な請求...例えば「なにやら保証金」とか、「鍵交換費」...とかっていうのをあからさまに広告する昨今の不動産賃貸業の在り方は、依頼主も借主・売主にも実は損ではあると思って止まないところであります。

ちなみに今度拙宅は引っ越しするんですけど、限りなく使用賃借に近い普通賃借なんで、そのせめぎ合いを今から期待してるんではありました。 ぷ〜♪