慶応四(1868)年、江戸無血開城と徳川慶喜の処遇に不満を抱く旧幕臣たちによって結成された彰義隊は、武力討伐を狙う大村益次郎の指揮下、官軍による一日足らずの上野総攻撃で壊滅させられた。彼らは、本当に「烏合の衆」だったのか?町に残る「伝説」から、4ヶ月で消えた幻の戦闘集団の実像に迫る。
本文にも某作家の言葉として、半日かそこらで決着しちゃったので小説の題材にはなり辛いというような事が書かれてますけれども、なんだかよくわかんないけど集まって、その集まったのもよくわからん人たちで、あっというまに敗れ去ってしまった...という印象がとても強いんですよね、彰義隊。
でも、色々な資料を縦横無尽に駆使し、現代の我々にでも理解できるように整理・再構築がなされてます。
ネタとしてはどうしても地味になりがちなので、正直読んでて面白くないところもありました。 が、ネタとして抜群なのに全然面白くない本もありますから、それに比べれば雲泥の差。
ただどうだろう、上野周辺の地理をある程度知ってないと読んでもつまらないかも知れないです。 私自身は足立区生まれなんで幼少の頃はどこに行くっても伊勢崎線に乗ってだし、となると行くのは浅草か上野だし、大人になったらなったで団子坂を上ったあたりに勤務先があったり、そっから車で上野・御徒町あたりを通り過ぎて蔵前の方に行ってみたりだったんで、ある程度は知ってるつもりでした。
でも古地図1枚でノックアウト。 案外変わってしまうものなんだなぁ。