実写版ゴルゴ13はこれまでに2本制作されたのでありますが、この度連続で観てみたのであります。 総じて評判が悪いのが特徴であります。
一人の東洋人の男がいる。各国の秘密諜報機関、シンジケートから密やかに依頼される、世界暗殺舞台を駆け回るスナイパー!人はその男をゴルゴ13< ゴルゴダの丘で主イエスに茨の冠を被せて十字架に架けた13番目の男>と不吉な名で呼ぶ。ゴルゴ13には西側も東側もない。思想も民族もない。ある のは完璧な行動を支配する狙撃の思想だけである。劇画界最高の人気を得て、空前のスケールで、全国映画ファン、全国劇画ファンを結んだ興趣満点の高倉健 ファン超貴重作品!
高倉ゴルゴが最初ので、今観るとかなりアバンギャルド。 合作らしいのですが、高倉さん以外はみんな吹き替え(日本語吹き替え)なのが笑えます。 吹き替えなのは当たり前、高倉さん以外はみんな日本人じゃないんだもの。 ひょっとしたら高倉さんも吹き替えなんじゃないかって思ってしまうほど。
あまりの荒唐無稽さに、B級映画大好き人間としては腹を抱えて笑ってしまうのですけれども、コアなゴルゴ13ファンさんからは銃撃されそうな出来映えで、どうしてそんな海外まで行っちゃったのか訳わからんところです。 ちなみにこのゴルゴは全然危なそうに見えません。
高倉健から〈千葉ゴルゴ〉誕生!アクション男優No.1の千葉真一が、劇画界最高の人気作を題材に、香港長期ロケを敢行、日本映画史上初めてと言われる 〈暗黒の聖城・九竜〉にカメラを持ち込んだ。ゴルゴ13という不吉な名で呼ばれる超A級スパイナーが、国際麻薬組織を相手にダイナミックなアクション。香 港トップスター“嘉倫”の協力を得て描く娯楽大作。世界の魔窟香港で未だ警察も足を踏み入れたことのない九竜城を舞台に、新機軸のアクションの連続で描 く、超人気劇画完全映画化。
千葉ゴルゴはもはやB級とも言えないような、「千葉級」としかいいようのない出来映えになってしまっており、簡単に言えば「サニー>ゴルゴ」の図式で全て解決出来てしまうところ。 なんつったって原作に忠実なモミアゲは、ありゃ完全にナメてかかっているとしか見えず、観ていて「....ぷぷぷ」って笑ってしまうんです。 もう緊張感もへったくれもない。
サニーがゴルゴって事で見事にアクション映画になっているけど、果たしてゴルゴはアクション映画として昇華してしまって良かったのだろうか、という重大な疑問が残ります。