御宿かわせみ

麻生家に通う途中で見かけた新内流しの娘の視線に、思惑を量りかねる麻太郎。ある日その娘がひったくりに遭い、その荷物を麻太郎が取り返してやるのだ が…。麻太郎、花世、源太郎たちが大活躍する表題作をはじめ八篇を収録。次巻より、文明開化の東京へと舞台を移す人気シリーズ、「江戸のかわせみ」の掉尾 を飾る一冊。

この後「明治のかわせみ」となるのですけれども、取り敢えずは「江戸のかわせみ」を読了。 長かった。 34巻もあるんだもの。 他の本と併読しながらだったにせよ、読み始めたのが旧宅の頃だったので、1年かかっちゃった。 その間ズルして「読本」も読んじゃったり、新(明治の)かわせみの1巻目を読んでみちゃったりしてて...。

御宿かわせみについては、あまりに有名な作品なのであれこれと申し上げるのも恐縮至極なのではあります。 最初は子供もいなかった。 それぞころか夫婦でもなかった主人公達であります。 具体的な年齢やら年代(幕末としかわからない)がわからないのであれだけど、一種の成長記的な要素も読者へ提供していると思うんです。 だもんで一度ハマればずっと読んでしまう。

それにしてもかえすがえす残念なのがテレビドラマ版。 なんとなく配役が今一つなんじゃないかなぁって思ってしまって、あまり楽しまなかったんです(ちなみに沢口版と古手川版)。 それだって「お吉」役の藤田弓子はこれ以上ないって位に適役でしたけど。