68年に起きた金嬉老事件の真相に迫ったドキュメンタリー。在日朝鮮人の金嬉老は寸又峡温泉の旅館に宿泊中の13人を人質として篭城し、人種差別問題と絡めて警察に謝罪を要求するが88時間後に拘束される。40年を経て彼が新たに語る真実とは…。
特に金嬉老事件の真相に迫らず、特に「新たに語る真実」は見あたらず、思いっきり後味の悪いDVDだっちゅーの(←DVD見ればわかる)。 私は今、韓国でこうしてまーす、っていう紹介ビデオと言っても構わないんじゃないかと思われます。
金嬉老事件は劇場型事件として有名でありますが、その在日差別云々は一寸置いといてこのDVDを見て劇場型というところに注目してみると、金嬉老は自我の物凄い強い人なんだと、人格が劇場型なんだと思い知らされます。
そんなキャラに思いっきり飲まれてしまい、何やよくわからん内容になってしまったこのDVDは、力任せにご都合主義となっており、やれ金嬉老を持ち上げるとでも申しましょうか、腫れ物に触るようなスタンスで撮られているとでも申しましょうか、少なくともドキュメンタリーとしては成立していません。
刑務所での特別待遇の話についてのやりとりがあれば良かったのに、と思ったところです。