今日も珍妙な事件探索に江戸の町を奔走する徳川竜之助。ある日出会った浪人と意気投合。この男、某藩の若さまで堅苦しい武家の決まりに嫌気がさし、影武者 を藩邸に残し庶民の生活を味わいたく浪人に身をやつしたのだという。ところが、影武者が何者かに殺害される。そんな折、「人斬り半次郎」の異名をとる薩摩 示現流の遣い手中村半次郎が、風鳴の剣を打ち破らんと動き出す…大好評シリーズ第九弾。
っていうか風野真知雄はもはや「月刊」状態です。 毎月何かしらの新刊が出ます。 この若さま同心にしたって前のは出たの9月ですもの。 いくらなんだってすごいペース。 実は風野真知雄ってぇのは5人位いるんじゃないか?
それはさておき、中村半次郎が登場してくるとなるといよいよ幕末の匂いが濃厚になってきますですね。 こういった幕末モノのすごいところは、なかなかなかなかに維新がなされない...という必殺パターンを使えるところでして(「かわせみ」がそうだったけど、とうとう年貢を納めた)、若さま同心はどうなることやら、であります。
こう、クライマックスに向けて一気に突き進む...というタイプじゃなかったので、それはそれで楽しく読了しました。