日本のサブカルチャー—大衆文化のヒーロー像

なんでこんなのがアマゾンで8,500円もするのか理解できない。

俗なるものに聖なるものを視る。外国人による初めての本格的日本の大衆文化論!

本書は原題が「A Japanese Mirror」であり、これを「日本のサブカルチャー」という邦題にするのは1986年当時ではそれなりに見合っていたのだろうか、という疑問が先ず生じました。 1986年とはどんな時代だったのか、岡田有希子が自殺した頃・・・バルブが始まっちゃうぞぉ!という勢いのあった年でした。 その当時、なんか好景気感に浮かされてこんな邦題にしちゃったのかも知れないですね。

内容は確かにサブカルチャー的な要素も沢山含んでいるのですけれども、決してこれを「日本のサブカルチャー」という題名で逆輸入する程ではないと思いました。 日本の独特な文化、そして文化感。 もっとすれば日本という国の奇異性を日本以外の人に知らしめる、というのがこの本の書かれた経緯のようです。

個人的にはこの頃、バブル景気あたりでサブカルチャーという甘酸っぱい「垣根」は取り壊されちゃったように感じてます。 その後はネットの一般的登場により何もかもが水平展開されるようになってしまったのではないか、と。