河童が覗いた仕事師12人

私が持っているのは文庫ではなく単行本なんだけど・・・

ただ眺めているだけでは見えてこないものが、覗くことで見えてくる。果てしない好奇心と百万馬力のしつこさを備えた河童が、その道の達人たちにスルドく迫 る。あるときは仕事場を訪ね、私邸に伺い、またあるときは、はるか遠くの生地へおもむく。小説家、シェフ、写真家、デザイナー、映画監督…華麗に繰り出さ れる追究のジャブに思わず本音がチラリ。縦横無尽の異色対談集。

妹尾河童の著作を買いまくった時期がありました。 インドの文庫本を手に取ったのが最初なので、調べてみると・・・20年位前。 というか1991年が20年「位」前になってしまう今日この頃なんだねぇ。

ピェンロー(白菜鍋)を知ってファンになったのも、妹尾河童の影響だ。 今でもたまに食べるなぁ。

ただ私の場合はあぁいう偏執狂的な鳥瞰のイラストにはすぐに飽きてしまい、何だったか忘れたけど買い貯めておいた最後の1冊は読まなかった・・・いや随分してから読んだんだ、タクアンを。

そんなこんななんですけど、これも読んでいなかった。 となると「仕事場」も読んでいない事になり、案外読んでいなかったのかなぁとも思ったところ。

どちらにせよこの本を買ったのは堀 威夫氏のところが読みたかったからなのでありました。 ホリプロができるまでの話が読みたかったんです。

思うにこれはどちらかと言えば(「仕事場」ともカブるし)インタビュー中心なので、妹尾河童の著作らしさが随分と少ないように感じます。 無論、妹尾河童自身も多く語っているので彼中心になるのですけれども、それだと逆にインタビュー集としては成立しないというジレンマも立ち、非常に微妙な本だとも言えそう。