十八歳、海へ

平凡な若者たちの隠された暗部を深く抉る中上健次の短編小説を、森下愛子主演で描く青春ドラマ。心中ごっこを繰り返し、刹那的な青春を奔放に生きるカップルと偶然知り合った浪人生のひと夏の出会いと別れを鮮烈に描く。

当然に森下愛子目当てで見たんですけど、意外や意外、島村佳江のファンになってしまった大逆転劇。 っていうか島村佳江と森下愛子で姉妹役っていうのもすごい話で。 ちなみに永島敏行は苦手なんでなつべく見ないように努めたんではありますけど、無理な話だ主役なんだもん。

内容は取るに足らないもので、心中ごっこが遂には本物になっちゃった、とか、いや、ごっこじゃないんだよ、とか、そもそも死ぬ意味がよくわかんないとか、そういう感じ。 しらけ世代の空気を濃厚に孕んでいて暗澹たるものでありました。 暗い時代だったんだなぁって。

そうそう監督は藤田敏八だったんだねぇ。 それにしても島村佳江だ。