所ジョージ、タモリ、柄本明、たこ八郎、佐藤B作ほか日本のギャグ界に君臨する笑いのスペシャルメーカー総出演、パワーあふれるナンセンスギャグが炸裂する空前の爆笑スクランブル巨編。監督は本作が一般映画初監督となるポルノの名匠・山本晋也。
知る人ぞ知るZ級映画で、これの予告編を当時どっかの映画館で見たような覚えがあるんですよね。 昔はちょくちょく父に映画館へ連れてってもらって、予告編をたっくさん見たんですよねぇ。
この映画をつまらないとか1分で飽きるとかいうなかなかな評価が見受けられるんですけど、それはこの映画にストーリーを求めているからなんでしょう。 これは単にショートギャグ集なんであります。 そう思わないと見てられない。 純然たる歴史映画をギャグ映画ですよって言われて観ちゃってがっかりするのと同じ理屈ですよ。
この映画のすごいところは、Z級ながらも豪華な出演陣だっていうところです。 つったってみなさんブレイク前だったりするんでアレですが、当時としては「なんだこれ?」っていう程度だったんだろうなぁ。 タモリとかまだお昼の人じゃない頃でしょ。 密室芸人と呼ばれてた頃ですよね。 なんか動きに殺気がありますもの。
それにしても坂崎幸之助が随分映ってるのがいいですよね。 私、別にこの人好きでもなんでもないですけど(ちなみに所ジョージだって別に好きじゃない)、この映画的にはとてもいいなぁ。 こう、チープなんですよ。 チープ感がすごくいいんです。 団しん也が「野坂風の男」っていう役回りなのも最高。 野坂昭如のモノマネ、すごくいいんだよなぁ・・・。 監督はカントクでして、これが一般映画の初作品らしいです。 が、他は知らないですし、この作品がカントクらしさなのかどうなのか全然わからないところながら、所ジョージがぼそっと「ほとんど金庫」って言う場面があるんです。 それでこの作品がカントク作品なんだってわかるんですよねぇ。
ということでショートギャグ集ですんで全体としての感想は述べられませんですけんど、唯一、赤塚不二夫の「しのう」の破壊力がすざましく、もう何と申しましょうか必見とでも申しましょうか、これを観る為だけにDVDをセットしてもいいくらいなんですよ。 一般には全くおすすめしませんけどね。