ねらわれた学園

そろそろ薬師丸ひろ子の神も降臨に飽きちゃってきた模様でして・・・

進学校・第一学園に通う由香(薬師丸ひろ子)のクラスに高見沢みちる(長谷川真砂美)が転校してくる。生徒会会長になったみちるは、風紀を乱した生徒を取り締まる校内パトロールを組織して学園を作り変えていく。彼女の背後には、魔王子・京極(峰岸徹)が操る「英光熟」が控えており、由香と耕児(高柳良一)は陰謀を粉砕すべく立ち上がる。
大林お得意の、オプチカル合成とコミック・タッチの映像でにぎやかな作品になっているが、自称天才の有川に扮した手塚真や珍妙な衣装に身を包んだ峰岸徹の大げさな演技は、いささか失笑もの。だがアイドル映画して、主演の薬師丸ひろ子の魅力を見せるというポイントはしっかり押さえているあたりはさすが。主題歌は松任谷由実の「守ってあげたい」。

それにしてもこれは珍作であります。 大林宣彦を改めて評価せねばならず、もしかしたら大林宣彦の神が若干降臨したかも知れない・・・と思わせるだけのB級っぷりであります。 アイドル映画とすら呼べない摩訶不思議な映画だとも言え、私は感動してしまったよ。

マット合成を多用・・・いや濫用しまくってる素晴らしさはデフォルトだとしても、後半はその加速度が更に増し、それだけになっちゃう思い切りの良さが先ずは恥ずかしくて笑えます。 薬師丸ひろ子がなんで家では和服なの?良家だって言いたいの?とか、なんで冒頭の登校シーンのアフレコが気持ち悪い位に合ってないの?とか、そういうのを吹き飛ばします。 峰岸徹の怪演とともに・・・く苦しいお馬鹿すぎてぇ・・・

兎に角、後半の額をプレゼントされた(←この伏線の張り方もご都合主義過ぎて素敵)あたりから展開されるサイケなシーンは邦画史上記憶に留めたいところでありまして、大林宣彦・・・あなたはなんなんだ?

出演者もいいですよね。 三浦浩一とかね、すごいところを出してきますよね(伊三次)ですよ! それと、やっぱりインパクトが強いのは手塚眞ですよね。 ありゃなんだ?あのメガネは何なのさ、っていう。 メガネ君と言えば、中川勝彦も出てますね。 こういう言い方もアレですけど、娘そっくりですね。 しかも男性なんで、美形になっちゃってる。 すごい映画だよなー。

そうそう、劇中ちらっと出てきますけど・・・あー基本的に舞台は新宿なんでありますけど・・・アルタ1周年とか書かれてるんですよ。 アルタ1周年ですよ。 時代を感じちゃうよねぇ。 二幸じゃなかったぜ!っていう話ですよ。