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闇雲に発刊されたフィッシュマンズ本。 「すばらしい」の対談後のアプローチがきっかけだったのだそうな。 評伝、というか思い出話集みたいな。
これ、完全には読みきっていないんです。 ところどころ読み飛ばしている部分があります。 というのも、「それから」(あとがき)で
本書において、僕はほとんどはじめて、要所要所で「フィッシュマンズを評論すること」を試みた。うまくいったかどうかは、わからない。という部分があり、言い訳がましく
自分の評論が正鵠を射ているかどうかには、あまり関心がない。これもひとつのものの見方である、として、なにかの参考になれば、と思うくらいだ。ともあり、あぁ先にあとがきから読んで良かったなぁって思ったのでした。 こんなの真に受けて400ページ強を読んでたらウンザリしてしまいます。 まさに読み飛ばしていたのはこれに当たる部分で、なんかそういう「予感」があると視線をすーっと流して(時にはページをめくって)ちょっと先からそういう流れが終わるところまでさかのぼりつつ読むのでありました。 評論というのは案外、正鵠を射てるかどうかというのはどうでも良かったりで、書いてる自分自身が関心があるないというのをこともあろうにその本のあとがきで記すなんて読者をおちょくってるとしか思えない。 要するに正鵠を射る云々以前の問題だと思うんです。 どうなんだろうかそういうの。 で、それ以外の部分はすごく興味深く読みました。 サトちゃんいいよなー。 惜しい人を亡くしたよねぇ・・・。 そうだ、21世紀を知らずにあっちにいっちゃったんだよねぇ・・・。 うーん。 そうそう、アマゾンのレビューにもありましたナイトクルージングの歌詞の件ですけど、私もあれは ♪Stay together って歌ってるのだとばかり思ってました。 ♪Say togetherである、という聞き取りと、そこから繋がるお話は大変結構だとは思うのですが、あの歌詞、曲調でSay togetherはないんじゃないかと思うんですよね。 まぁサトちゃんの詩なんで、何が飛び出すかわからないですけども、特にナイトクルージングは断片的なセンテンスの集合体の様相を呈しておりますけれど、よりによってSay togetherはないでしょう。 なんだかなー。
僕の目の前にくっきりと立ち現れた90年代の日々。 ただひたすらフィッシュマンズの音楽に集中していた。 今よりもゆっくりと流れていた日々の中で、 僕らが見てきた景色や空気感が、ここに実に鮮やかに甦っている。 佐藤伸治が生前描いてきた世界の中にある「何か」に対して、 これ程までに的確な表現力で紐解かれた文章を僕は知らない。 フィッシュマンズ 茂木欣一 あの頃、確かに流れていた、あの音楽ーー 故・佐藤伸治のいちばん間近で取材を続けていた著者による、 デビューからラストシングルまで、90年代のバンドの軌跡を追った初評伝。 デビュー20周年記念出版。