福永武彦の原作を、大林宣彦監督が柳川ロケで映画化した瑞々しい人間ドラマ。小林聡美、山下規介、根岸季衣ほか出演。古い歴史を持つ運河の町が、火事で焼失したことを知った江口は、十数年前、大学の卒論執筆のためその町で過ごした一夏のことを思い出す。親戚の紹介で滞在することになった旧家には美しい姉妹が住んでいた…。
・・・その実、尾美としのりの神がおりたんではなくて、大林宣彦の神がおりたような気がしないでもないです。 連続してるじゃないの。 しかも次のも大林作品(もうデスクトップ上にマウントされている)。
それはそうと、この廃市という耳慣れないタイトルの映画。 決して派手ではなく、しかも大林作品に通じるおちゃらけも皆無な、まぁオープニングの字幕はアレだけど、それを差し引いても良いですよこれ。
こういうのってもしかしたら、20代とか・・・もしかしたら30代とかではわかんないのかも知れないです。 私にしたって10年前とかにこんなの見ても何も感じなかったかも知れないですし、恐らくこんなの観ようとも思わなかったに違いありません。 でも、40にもなりますと、こういう映画が好きになれるんだねぇ。 生きてて良かったよぅ。
柳川っていうところはいいところなんですねぇ。 一度行ってみたいなぁって思う程。 声変わりしていない(笑)小林聡美もいいなぁ。 主役のちょっとアレな演技に引っ張られちゃってるところがありますけど、堂々と女優でありますなぁ。
でも、殆ど台詞が無くて、ちょっと怖いくらいの存在であった尾美としのりの、ラスト近くの台詞で全部持ってかれちゃうっていう寸法なんですよこの映画。 尾美としのりがごっそりイタダキなんですよ。
なんちゅーw