武田泰淳原作の「流人島にて」を石原慎太郎が脚色、『暗殺』の篠田正浩監督がメガホンを取った硬派ドラマ。無政府主義者の両親を憲兵に殺害され、自身も“流人島”に流された三郎。半死半生で島を脱出し、20年ぶりに島を訪れた彼の壮絶な復讐劇を描く。
・・・なんでこの映画を観る事になったのかは忘れちゃった。 ともあれ、結婚前の岩下志麻が篠田正浩監督に出て、原作が武田泰淳で脚本が都知事だってんで、いやおうなしにも興味がわくって話です。
解説にある通りに復讐劇ではありますが、さほど壮絶かなぁっていうところでありまして、もちろんその経緯としての壮絶さがわかるんですけれど、映画のシーンの繋がりとしては、こう淡々としてると申しますかなんというか。
三國連太郎のイっちゃった演技がすごい。 それがほぼ全てで、あとは岩下志麻の(木村カエラか?って思うほどの)今風な可愛らしさ、そしてちょっと出てくるだけだけど存在感ありまくりな殿山泰司。 かなり豪華なキャスティングなんですよね。 そうそう大島渚系のみなさんも出てますし。
最後、大嶽の指(指紋の土台としての親指)を詰めさせることで終わるんです。 んでそのまま映画が終わっちゃうんです。 こういう潔さっていうのはこの当時の映画によくありますよね。 呆気無く終わっちゃう感じ。 こういうのもいいですよね。