風間杜夫、片岡鶴太郎出演、『時をかける少女』の大林宣彦が監督し、第12回日本アカデミー賞最優秀賞2部門他優秀賞11部門を受賞したファンタジー。ある男が少年の頃に事故死してしまった両親の幽霊と出会い、思い出を語りながら夏の一時を過ごす。
大林宣彦監督作品はいくつか観ましたけれど、今のところこれが一番であります。 もし他にいいのがあったら教えて欲しいってぇくらいの。 テイストはとても大林宣彦なんでありますから、こう・・・時をかける少女とかあのあたりの「大人版」っていう雰囲気があります。
この映画は名取裕子がすごくいいんですけど、本編的には「必要なのか?」っていう役柄のようがして残念なんではありまして、その反面、片岡鶴太郎と秋吉久美子の夫婦(主人公からみて両親)が印象強くて強くて。
幼い頃に死に別れた両親と四十路になってから「出会って」しまうというのは、すごい話であります。それまでの30年弱が一瞬でも無効になってしまうような衝撃なんでありましょうなぁ。 そして何度も会えるっていう、「確認」が出来てしまうというのは、考えると恐ろしい。 でも主人公はのめり込んでしまうのでありまして、そういうものなのかなぁと思ったのではありました。
これ、すごくいい映画なんでみんなに観て欲しいです。 私、今半別館のシーンで号泣してしまった。 最近はねぇ、親子の情愛っていうのが涙腺を刺激するんだよぉー。