日本映画の黄金時代を支えた独立プロによる名作を紹介するシリーズに、住井すゑの長編小説を映画化した今井正監督作品が登場。奈良に暮らすふたりの兄弟の成長を通して、被差別部落に生きる人々が水平社を結成するまでの長く苦しい闘いを描いた(略
本来は3部作だったのを、第2部で纏めてしまったという。 なので第一部(前編)と二部(後編)とでは雰囲気が違います。 こういう言い方がいいのかわかんないですけど、後編の「ぱたぱた片付ける感」は今風でもありまして、意外に観やすかったのではありました。
この映画は以前から観たかったんですけど、DVD化されているのを知らなくて。 っていうかDVD化なんざ絶対にされないだろうと思ってたんですよね。 まぁいろんな評価があるとは思いますが、無論私にも思うところはありますけれど、敢えて言わないでおこうかというところであります。
売らない米屋として大滝秀治が出ているのにはびっくりしましたけど、全編を通して強烈なキャラクターを出していたのが伊藤雄之助でありますなぁ。 うん、永井藤作の役の人ね。 前年に脳溢血をやっちゃったとは思えない(思える?)迫真の演技が、時にはユーモラスであり、不気味だったりで。
この人、どっかで見たことがあるなぁと思ってたら、「太陽を盗んだ男」の序盤に登場するバスジャックの犯人の人なんですね。 いやぁいい役者さんだよなぁ・・・