クラブ経営者と燗熟した生活に厭きて目的もなく飛び出した女・聖子。所詮大都会では生活できず悪の道へひきずりこまれようとしていた夢多き青年・次郎。あまりにも突然な出会いをした二人は、ともに満たされぬ現代社会や大人達へ反発から意気投合し、やがてそれが愛情に変わっていく。彼らは二人だけの世界を満喫しようとするが、追跡者の出現で青春のエネルギーは暴力となって美しくも哀しく燃焼していってしまう・・・。
和製ボニー&クライドらしいんですけど、私そっちを見たことがないので。 でもね、ボニー&クライド的だと言われる作品を見てますってぇと、だいたいボニー&クライドがどーゆーもんだかわかってきちゃうから不思議で、っていうか本家見なくてもよくなくね?って感じになるんですよねー。
ただあなた、梶芽衣子「様」主演作品でしょう。 中島貞夫監督作品でしょう! 借金してでも観ろって話ですよ。 私も。 あなたたちもだ!
それにしても梶芽衣子「様」。 役柄すごく疲れきっちゃってて、やさぐれるとかとは別の次元に達しちゃってますなぁ。 こう、厭世的な(私、長いことこれを「嫌世」だと思ってましたけど、違ってましたすいませんすいません)香りがしますですねぇ。 相変わらず台詞も少なく、何か言うかな・・・・・何も言わんのかい!みたいな独りツッコミを強いるんです。
もうこの映画は基本的に梶芽衣子「様」だけ見つめていればいいのであり、しょっぱなが「乱交バー」というすんごいものだったにせよ、車が電柱にぶつかってフロントガラスが大破し、でも何故か渡瀬恒彦の小指が切断される不条理さに頭を抱えたにせよ、血が真っ赤だ真っ赤っかすぎるぜって思ったにせよ、いやなかなかピラニア軍団は味があるぜ?って評価したにせよ、死んで倒れたマリーが川原に置き去りで無常だぜwとか思ったにせよ、芽衣子様が芽衣子さまが・・・
そんな主人公ですけど、何が「ジーンズ・ブルース」だか最後までわからずじまいで、途中で身に纏った革の上下が格好良すぎて、俺の***が*****しちゃ****!! そんな彼女も最後は額を撃ち抜かれるというすんざましい死に方をするんではあります。 が、この映画の見所は、私にとっては、ライフルの試射シーンではないでしょうか、って話。
舞鶴(!)から逃げ出して、山の中でハンターさんからライフルを奪い(そして当然ハンターさんは殺される)そこいらだかの廃屋で試射をするんです。 すると梶芽衣子「様」がこれを的にしなよってんで出したのが、額に入った日の丸。 日の丸を撃てってんですよ。 んで撃ちぬくんですけど、その時の梶芽衣子「様」の、芽衣子「様」の、俺の芽衣子の喜びようったらありませんから! これを見るだけでも価値があろうというものです。
あぁ、それにしても置き去りのマリーが。