どっかでそんな動きがあるのかどうか、ここのところ立て続けにデスクトップカスタマイズ時代のお話がありまして、つったって mes というアピアランステーマはどこに行けば落とせる(ダウンロードできる)のか、とか、sigh っていう Kaleidoscope スキームはどこだ、とか、そういうのなんですけどね。 ちなみに後者のはこれまで、圧縮しないで保存していたのでファイルサーバにコピーしたところ、リソースフォークがグッド・バイしてしまってなんちゃらかんちゃら、という説明をしていたんですけど、今見たら、Kalessonのサンプルスキームとして保存してありましたよ、って話です。
それはいいとして、そういうお話を頂いて、まぁお渡ししたりしなかったりする時にはですなー、必ずっていう程「もうデスクトップカスタマイズはやらないんですかー」って言われるんです。 あぁありがたい事ですよね。 「昔デスクトップカスタマイズやってましたよねー」とかね。 懐かしいですね。 「もうデスクトップカスタマイズとかやらないんですかー」とか。
えぇ、やりません。
んで思い返してみたんです。 もう出発点は忘れちゃいましたけど、私がデスクトップカスタマイズをしたっていうお話は本当は違うんでありまして、人がやったカスタマイズを紹介したのが殆どで、私自身はそりゃリソースを漁ったりはしましたけど、デスクトップカスタマイズをする時間よりもそれを紹介する時間に費やす方が労働的には比率が高かったんですよね、今思えば。
ただ、それにしたってデスクトップカスタマイズに携わっていたのは、そこに「余地」があったからなんでしょうなぁ。 前だったら Kaleidoscope なんていうユーティリティーとか。 いくら Aaron からの発展だからって、あぁいうモンスター級のユーティリティーがあれば、そりゃ飛びつきますよね。 だもんで、あれも「余地」だったんですよね。
Mac OS X になってからは、なんでしたっけ Extras.rsrc ですか。
/System/Library/Frameworks/Carbon.framework/Versions/A/Frameworks/HIToolbox.framework/Versions/A/Resources/Extras2.rsrc
今でも指が覚えてる。 一発でここまで掘れました(笑)。 ともあれこれなんかはまさに「余地」ですよね。 これを書き換えればウインドウだなんだのコントロールがカスタマイズできちゃうんですから。
でも Mac OS X は、明らかにカスタマイズされるのを望んでいなかった、と申しましょうか、そもそもリソースフォークのフォーマットで登場した事で将来が暗かったですよね。 頻繁に仕様が変わりましたし。 今はどうなってるのか知りませんけど、なんか分散していたりとか、 Carbon だ Cocoa だとか、なんだかんだとか。 いよいよ面倒臭いんですよね。
それのラッパーとして登場したのが ShapeShifter だったと記憶していますが、これが「余地」になり得なかったのが、私がデスクトップカスタマイズをしなくなった原因の一つでもありました。 そうじゃなくて、あくまでも生リソースの書き換えにこだわっていれば良かったのでしょうけれど、先にも申しましたように、私自身はデスクトップカスタマイズをする方じゃなくて紹介する方でしたので、わざわざ個人的に面倒臭い方法論を採る事に意味があるのかっていうのもありましたしねぇ。
どちらにしても、紹介するっていうタームで思い起こすと、デスクトップカスタマイズを「する」って行為について言えば、人の作ったプロダクトを「使用する」っていう比重で紹介という活動が成立していたとは思いますが、それはあくまでもゴールでありまして、根本はそういったプロダクトを「作る」人があってからこその事なんで、「作る」人を大事にしていたんですよね。 ぶっちゃけ、使う人はどうでもよくて、プロダクトを作ってくれる人の為にやってた、と、私は。
ともあれ、Mac OS X の頻繁な仕様変更により ShapeShifter がヘバってしまった為に、私自身はデスクトップカスタマイズをやめてしまったのですけれども、私自身の超個人的なデスクトップカスタマイズの指針といいますか指向っていいますかは、単にシステムを軽くしたかったっていうのだけなんですよね。 だもんでやってることは逆だったんですけど、もともとは軽くなればいいなぁっていう程度だったんです。 で、それすらどうでも良くなったっていうか、もう気にならなくなったんです。 こうなると意義みたいなのが失われちゃって。 後、Mac に触る時間が激減した時期でもあったというのが重なってもありましたなぁ。
と、そんなこんななんですけど、実は今でもカスタマイズ的な事はやってるんですよね。 システム全体とかのレベルではなくて、iPhone アプリの中だけなんですけど。 時計アプリでね、スキンを自作できて切り替えられる、っていうね。 そういうやつ。 作ってみて思いましたけど、Greg って人はすごいもんだね、ていうさ。 使う人より、スキン(スキーム、テーマ)を作る人より、そういうアプリを作るのが一番大変なんだなぁってさ。 でも、アプリを作っちゃうっていうのこそ、カスタマイズの原点なのかも知れないねぇ。