Henry Cowを食わず嫌いしていました。 Slapp HappyがHenry Cowに吸収されて、結局ボーカルのDagmar Krauseだけが残る、という経緯が先ず許せなかったとでも申しましょうか。 そういう無茶な感情論で聴く聴かないってぇのは力任せに乱暴ですよね。 ですから謝ります。 けっ←
私にとってHenry Cowがとっつきにくいのは、B面に相当する楽曲が意味不明だっていうところが大きいんです。 インプロ大会でね。 私最近はそういうの苦手になっちゃって・・・。 特にConcertsなんて、2枚目がまるごとそういう感じで、「曲」を聴きたい、ダグマーさんの「歌声」を聴きたい当方としては、憤懣やるかたないところなんです。 いやそうでもないか。
Slapp HappyというかDagmar Krauseが残った状態で録音されたのはこの3枚目でありますところのIn Praise of Learning(と前述のConcerts)でありまして、そうなりますと1枚目や2枚目はダメなのかと申しますれば、いやいやそんな事はなく、あっちはあっちでいいんですよ。
ただ、これを観ちゃうとやっぱりDagmar Krauseだ!と。 んで何回か観直して、うわぁこのバンドやっぱすげかった!!ってなるんですよね。 やっぱりHenry Cowは(インプロ以外は)すごいや、って。 それにしてもこのライブ(40周年記念コンピのおまけ?DVDなんですって。すげぇ欲しいこれだけ欲しい!)のDagmarさん、旧東ドイツ(というか共産圏)の労働者風で、ちょっとかわいい。 あーこんな風に歌うんだぁ、とか、すごく感動しちゃったんですよね。 わーダグマーさん動いとるwwwって。
と、そんなBeautiful as the Moonが収録されているのがこの3枚目のIn Praise of Learningであります。 正直捨て曲もある。 でも、それ以外は取って余りあるかっこ良さがあります。 こう、或る種の緊迫感と申しましょうか、戦慄的なものを感じるんですよね。 すごーく切羽詰まった感、とでもいうのかな。 こうね、取り残されちゃったDagmar KrauseがHenry Cowの怖いみなさんとタイマン張ってる感じを妄想しながら聴いている私なのではございました。