Henry Cowの新作として録音された歌物盤は、なんかちょっと違くね?(意訳)っていう事でHenry Cowとしてではなく、新しいグループ Art Bears として発表された・・・というのは知識として知っていても、実際聴いてみるとどうなのか、というのがあったりなかったり。
そうは言ってもHenry Cowがあぁいう感じで、Dagmar Krauseの歌がメインだって言われれば俄然聴きたくなるのが本当のところで、しかもアルバムは3枚で打ち止め(最近は2ndと3rdの2in1がある)だっていうんだったら、ざくっと聴いてみようってものじゃないか、おまえさん。 であります。
というのから随分経った。 Henry Cowの時もそうだったけど。
でも、最近寝る時にArt Bearsを聴いてるんです。 改めて聴き直している、という。
そしたらArt Bearsいいんですよね。 勿論全曲手放しで受け入れられるでもなく、やっぱりあんまりにもな曲もあるんですけど。 というのも、やっぱりArt Bearsも前衛主義的と申しましょうか脱ロックと申しましょうか、決して聴きやすいものではないんですよね。 ボーカルは取り憑かれてるんじゃないか?ってくらいの巫女っぷりだし、演奏もキレちゃってるし。 全然緊張が解けない苦しさがあって。
でも、最近聴き直してみると、なんとなくでも受け入れられる。 それどころか、これ聴いて寝られるくらい。 いや、これが睡眠導入剤になってるってくらいですから驚きですよ奥さん。
とはいえ「聴きやすくなった」訳では決してなくて、相変わらずではあるんです。 が、聴手のこちらに余裕が出来たとでも申しましょうか。 音とじっくり聞き分けられるようになったからなのか、その緊迫感的なものを堪能出来るようになったんですよね。 その満足感で寝られるのかも知れないですけど・・・
紹介したのは傑作として知られる2nd。 他のもいいけど、やっぱり総合的には2ndかなぁ。