Gary Davidを中心として、双子の女性ボーカリスト(Alyce AndreceとRhae Andrece)を配したサイケ/ソフトロック/ジャズの名盤。 名盤だけど、サイケ/ソフトロック/ジャズという括りなので一般的とは決して言えないのが悲しいところであります。
本来は1969年にSpleenというタイトルで発売されたウルトラレア盤のCD再発ではあります。 ここで聴けるのは、ジャズを中心とし、ソフトロック的な雰囲気を漂わせながらも、妖しいを越えて薄ら寒いほどのコーラスワーク(スキャット)×2が相まって、またサウンドそのものも含めてサイケ。 さすが時代でありますです。 悲しいかな、一般向けじゃないですけど。
ただこのCD再発において嬉しいのがボーナストラック5曲。 Oliver Nelsonとの共作とのことですが、これらがなかなかにポップだったりするからおかしい(なおもサイケでソフトロックですけども)。 おかしいというか、CDという作品媒体を俯瞰してみるとボーナストラックだけがやたらに浮いてしまうくらいにSpleen収録曲と合わない。 それは悲しいことではありますが、それなりに一般向けにしたいところ。