Cluster 71

Clusterの1stはKlusterの2ndの直前に録音され、Klusterと違うのはConrad Schnitzlerが参加しておらず、Hans-Joachim RoedeliusとDieter Moebiusだけで録音が行われている・・・まさにClusterであります。

残念ながらKluster時代の音源は未聴なんですけど、このClusterの1stで聴かれるのは、後のスタイルとは異なる(初期)ジャーマン・ロックそのものであり、恐ろしい事にアンチリズム、アンチメロディ、アンチタイトルだったりします。

こう書くと即興性の高い現代音楽風に聞こえてしまうかも知れませんけど、実際には・・・いやそういう面もありますけど・・・難解なものでは決してなく、無調ではありますが無感情ではない電子音(或いは電気加工された生音であろう音、いやそれすらなくて全て発信機からかも)がコップの底で澱になって揺らめいているような、内省的なサウンドを提示しています。 これが2ndになるとリズム面が出てきて、それ以降はメロディ面も出てきて、鬼に金棒状態になっちゃう。

そんなまだ確固とされていない、未整理な1stもまた、私は好きです。

On the outer edge of German space rock, Cluster ’71 stands as a testament to minimalist “cosmische” music. The three untitled tracks composed and performed by Moebius and Roedelius are exploratory, ever-changing pieces with focuses on guitar distortion and synthesizer wails, though each goes far beyond. This album deserves the many accolades it’s been given, and holds up as an early landmark in the history of beatless ambience. Water. 2005.