ドイツ・ヴァイラースヴィストにあるカンのスタジオで見つかった30時間以上に及ぶのテープを編集したという本作は、バンドが1968年から1977年にかけてレコーディングしたスタジオ音源やサウンドトラック用音源、そしてライブ音源を収録。ボーカルにマルコム・ムーニー、ダモ鈴木が在籍したカン絶頂期の音源ということだけあり全ロックファン必聴の貴重音源集となっています! ! ●収録30曲全てが未発表音源! ! ●24ページのブックレット付●日本盤のみBlu-spec CDの高品質仕様!
2012 three CD collection from the Krautrock legends. Spoon Records and Mute are delighted to announce the release of the long awaited box set of unreleased studio, soundtrack and live material from Can. The Lost Tapes was curated by Irmin Schmidt and Daniel Miller, and compiled by Schmidt and long time collaborator Jono Podmore. When the legendary Can studio in Weilerswist was sold to the German Rock N Pop Museum, they bought everything, including the army mattresses that covered the walls for sound protection, and relocated it to Gronau. While dismantling the studio, master tapes were found and stored in the Spoon archive. With barely legible labeling, no one was sure what was on these until Irmin and Jono started to go through over 30 hours of music. What they found was years of archived material, not outtakes, but rather tracks which had been shelved for a variety of reasons.
日本盤はBlu-spec CDなんだそうだけど輸入盤より1800円も高い。 音を追求するのならば日本盤なんでしょうけど、私が注文したのは輸入盤でありました。 24ページのブックレットは日本盤も輸入盤も同じのようで、もしかしたら日本盤にはブックレットの和訳が入っていないのかもしれないですね(書いていないですし)
CANは必殺のブートでアウトテイクがわんさと放出され、ライブ盤が何枚かリリースされたにも関わらず、セッション形式で曲を構築していくスタイルなので他にも未発表曲があるだろう(だのでアウトテイク集が存在しやすかった)と噂されていたそうですけど、この度スタジオ備品(?)が寄贈される事によってテープが発掘されたのだそうな。 それをCD3枚に収録したのが本作。
特にマルコム・ムーニー在籍時はバンドのコンセプトを固める為だったのか、彼の短い在籍期間にも関わらず正規の1st、2ndの一部、そしてDELAY 1968のCDまるまる1枚分と、かなりの音源が発表されてきましたが、ここで更に追い打ちが。 マルコム・ムーニー以外の何者にも真似できない、早口呪いのようなボーカルが収められた未発表曲が陽の目を観たんでありますよ。
歌詞は既にリズムの構造体でしかなく、単一のフレーズを同じ調子で延々と繰り返して歌う、はっと気がつくとおぞましくなってしまいがちなマルコム・ムーニーのちょっと壊れたボーカルは、歌いまわしが微かにダモ鈴木に継承されているような気がするのですけれどもそれはさておき、案外どうでもいいような事(フレーズ)を歌ってるんですよね。 「タクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってますタクシーを待ってます」ってね。
一方ダモ鈴木様に関しては、もうこの世にある時点から王者ですからw堂々の歌いっぷりでありまして。 まったくフリークアウトしたボーカルなのに、安心して聴けてしまうというジャーマン魔術。 ダモ鈴木は確信犯的にフリークアウトしてますけど、マルコムは狂気じみてるんですよね。 だもんでダモ鈴木は安心して聴けて、マルコムは・・・安心して聴けないっていうのではなくて、緊張感をもって聴かないと「持って行かれちゃう」んです。
ボーカルの話ばっかりになっちゃいましたが、サウンドに関しても変遷が・・・サウンドは超初期以外はあんまり変わっていないかも?あれ? もともと演奏が上手ですからね、安定したまま持続してるんですよ。 サウンドというよりも曲がね。 発表済みの曲の原曲的な存在が今回発表されたりね、まさに紛失テープの奇跡の発掘なんでありますよ〜。