大村憲司と言えばYMOでギターを弾いていた人っていう印象があり・・・いやそればっかりなんでありまして、じゃぁ大村憲司その人はどういうギタリストなんだろうというところまで頭と金が回らなかったんですけど、当時発売された「春がいっぱい」の収録曲を聴いて、あぁこれは違うなって思ったところで終わってしまったのであります。 ですんでもう30年とか前になるのかしら?
2ndアルバムのこれは、そのジャケットのセンスは問わないとして、これまた当時流行ってたフュージョンであるとかクロスオーバージャズであるとかを踏襲したフォーマットで、聴き心地に不安は一切ないのですけれども、それに輪をかけてすごいのが、大村憲司さんのギターなんですよね。
すごく綺麗なんだ。 機械仕掛けにしたってこうはいかないだろう。 ピッキングに輪郭が際立って見えるようで、混ぜ物一切ございません!って位のお行儀の良さ。 それがまた楽曲に非常にマッチしているんです。
それを知ると、あぁYMOで弾いてるのを聴きながら感じた物足りなさはこれだったのかと知るんです。
70年代初頭からJポップ界を支え続けてきたアーティストのセカンド・アルバム(78年)が、今回初めてのCD化。H.メイソンがプロデュースしたクールなナンバーが見事に蘇る。