吉原裏同心

質商小川屋の一家総勢七人が惨殺された。一方、「御免色里」の吉原では人気絶頂の花魁・薄墨太夫の周囲で異変が。次々起こる「怪異」「殺し」に、吉原裏同心・神守幹次郎は東奔西走し、その身にも危機が迫る。そして、下手人を探索中に浮かび上がった薄墨太夫、衝撃の過去―。か弱き女と人の命を蝕む「悪」に幹次郎の豪剣がついに火を噴く。超人気シリーズ、至福の十八弾。文庫書下ろし長編時代小説。

「密命」「居眠り磐音江戸双紙」と読了して、その後半年もかけて読了したのがこの吉原裏同心。 やっとこさ18巻まで読んで追いついた。 これは密命よりも面白い。 舞台が吉原とかその周辺に集中しているのがいい。 なんか、あっちに行かしてみたりこっちに行かしてみたりっていうのはどうなのかなぁって思ってたところなので。 あ、いっとう最初にあちこち巡るんだったかこれ。 まぁまぁいいか。

この著者の書き下ろし小説は、先ずにその設定に驚かされるところ。 伊那谷から江戸まで走っていったら藩主になっちゃうとかね。 これは流れ流れて吉原で「裏」同心になっちゃう、っていうもの。

ただ、どれもそうなんですけど、巻を重ねるごとに勢いがなくなっちゃって惰性になっちゃうところが残念。

それで言えば交代寄合伊那衆異聞もそう。

そして次の佐伯泰英作品を読み始めます。 読み始めがいいんだよね、さっきも書いたけど。