両親に結婚を反対された男女の逃避行を、カーチェイスを交えて描く。“低予算映画の王者”ロジャー・コーマンが製作総指揮を担当。
ロジャー・コーマン先生総指揮。 もうこれだけでお腹いっぱいなのですけど、こないだ「すごいカーチェイス」シーンのある映画を観てしまい、すっごく消化不良におちいってしまったんで、こうなんというか、不謹慎なのかも知れませんけど、車がばっしゃばっしゃん壊れるような、あいさつがわりに車が壊れるような、ごはんを食べるようにカーチェイスしちゃうような、歩くようにドリフトしちゃうような映画を観なければならなかったんです。
ただ、ロールスロイスじゃなくてもよかった。 でも、ロールスロイスでよかった。
内容はもうどうしようもなく単純なもんで、金持ちのお嬢様が両親の用意した政略結婚をいやがり、恋人との結婚を反対され、「ラスベガスでむりくり結婚しちゃうゾ!」ってなもんです。 レッツゴー・ラスベガス! 親父のロールスロイスでね、ってなもんですよ。
主人公のカップルも果たしてまともとは言えないのですが、いやいやぜんぜんまともですよって相対的に思わせてしまうのが主人公以外の全ての出演者で、特に・・・いやみんな頭がおかしいよ。 もう一度言うと、みんな頭がおかしいよ。 強いて言うなら政略的な結婚相手のボンボンで、絵に描いたような非常識さがもう、小気味いいくらいにバカだ。
そんなこんなでカーチェイスだのカークラッシュだのを堪能したい人は勝手にやってくれよって話なんですが、私がひどく注目してしまったのは、DJ役の人。 この人、同じくコーマン作品である「デスレース 2000」で司会者やってたよね? おんなじような役柄で、おんなじような結末になっちゃうって、どうなのこれいいじゃないのさ。 それにしてもいやみったらしいグラサンじゃねぇかおい、Don Steele(ドン・スティール)さんよおぉぉぉぉぉ!
もうね、ドン・スティールっぷりがもうね。