目の病気で会社をクビになったテストドライバー・速水は、友達の美代子と宝石泥棒を計画。数日後、まんまと宝石を盗んだ二人は、警察の追っ手をくらますため別々に逃亡。作戦は成功したかに見えたが、速水の乗るバスに、警察に追われる銀行強盗・谷村と桐野が乗り込んできたことから、事態は一変。駆け出しの女優、主婦、ホステス、小学生、チンドン屋、宝石泥棒を巻き込んで、逃げるバスと追うパトカーの壮絶なカーバトルが始まった!非常線を砕いて狂走するバス、緊迫と戦慄に包まれた乗客たち。狂気の狭間でエスカレートしていく人々の恐怖は、奴らを二重三重の犯罪へと巻き込んでいく――!!主演・渡瀬恒彦が、「暴走パニック大激突」に続いてド迫力のカーアクションに挑戦!川谷拓三、片桐竜次、志賀勝、室田日出男、笑福亭鶴瓶ら個性派キャストが脇を固めている。中島貞夫監督が、暴走する狂気の沙汰をスリル&スピードたっぷりに描破したサスペンス・アクション!
中島貞夫監督作品だって書いてあるのに、観終わるまで鈴木則文監督作品だと勘違いしてた。 当時はトラック野郎全盛期、車つながりでそう思ったのかも知れません。
こないだ観た「暴走パニック 大激突」と比べてしまう事が多いんですけど、カースタントには雲泥の差があるのでさておくも、またもや狂犬渡瀬恒彦さんと、ピラニア軍団のみなさんが揃いも揃って出演されて、相も変わらず狂気の沙汰であります。
特に川谷拓三さんのキレっぷりには群を抜いたものがあり、ほとんどなんらかの中毒症状なんじゃないかってくらいの単調っぷり(評価しています)。 「ブチ殺す」が連発される中、あまりのアレっぷりに台詞をミュートされちゃってる部分があるくらい。 おそらくは話の流れからして「聾」的な台詞だったのではないかと推測されますが、DVDの最初にわざわざそういうのもあるよって書いてるのに削るなよって話であります。
狂犬渡瀬恒彦さんは、序盤は物静かにバスジャックられておりますけど、後半に「牙をむく」のであります。 ブツがバスの中だったってんで、バスを追いかける・・・酒屋の自転車で。 自転車で・・・・。 追いついたら追いついたで代役スタントマンなしでバイクからバスに乗り移る(川谷拓三さん、呆ける)。 ついにはバスを運転し、横転したらマイクでアジる。 なんというアナーキーっぷりでしょう。
ただ、やはり特筆すべきは我らが室田日出男先生で、今回は白バイ野郎の役なんでありますが、なんかミニバクで追跡しちゃうし、横断歩道からダイブしてバスに飛び移・・・れないで足グシャ!とか、やりたい放題のギャグっぷりであります。 これが室田先生だから笑えるのでありまして、志賀勝さんだったら・・・あぁ、あのかたはチンドン屋なのでありました。
これはかなり面白い映画。 あっという間に観終わりました。 傑作と言ってしまって差し支えないです。 必見。