GO GO 70s

チョ・スンウ「タチャ イカサマ師」×シン・ミナ「魔王」の豪華ラインナップ、ノンストップ青春ムービー!チョ・スンウは、現在兵役中の為、新作を待つ熱狂的なファンの皆さんに最高のプレゼント!熱く生きるロッケンローラーを演じるチョ・スンウをお楽しみください。共演は「魔王」「甘い人生」「最強☆彼女」で活躍のシン・ミナ!彼女の激しくセクシーなダンサーぶりも必見!
1970年代韓国では“夜間通行禁止令”があり、抑圧された若者たちの熱く激しい生き様を描いた青春ムービー。伝説のバンド“デビルズ”は、夜間通行禁止令の取り締まりが厳しさを増しライブも思うように出来ないような状況で、ロック魂全開でシークレットライブを敢行!警察隊が放つ催涙弾の飛び交う中・・・涙を流し、声を枯らしそれでも歌い続ける!

1970年代の韓国と言えば、私にとってはパチもんの国であります。 なんかしょうもない品物の裏側を見てみるとそこには「Made in KOREA」って書いてある、みたいな。 隣の国なのにね。 あ、隣じゃないか。 あ、隣か(どっちや!) それよっか朝鮮学校っていうのが日常ににあって、その印象のほうが強いんで、「韓国」というよりも「朝鮮」なんですよね(北の共和国、ということでもない)。 大きな道路(旧日光街道)沿いにあった店は「韓国料理」店じゃなくて「朝鮮料理」店でしたし。 そもそも「コリア」と「韓国」が繋がりづらかったんですよ、正直言えば。 且つ、「大韓民国」は別の国かと思ってた。 おとなになってからの韓国の印象は、やっぱりオリンピック以後かなぁ・・・随分と先の事になっちゃいますけどね。 あ、そのインターバル、前半の最後は大統領暗殺だったかも知れない。 新聞の一面をみましたよ。

そんななか、韓国が戒厳令まっただなかだった頃のお話。 バンド「デビルズ」は実在していたそうで、こちらのページにオリジナルのみなさんの勇姿が拝めます。 うん、なかなかよろしい。 まったく踊る気配はありませんけど、映画でいうところのミミさんと思われる女性も映ってます。 ゴーゴーガールじゃなかった、あぁぁぁ。 CD再発なんてないんだろうねぇ。 っていうか再発されてたら持ってるちゅうねん。

最近の映画なんで画質は最近のものなんですけど、しょっぱなで当時の映像(?)が用いられ、日本語字幕が出てこないのでかなり焦ります。 お、大丈夫かこのDVD?みたいなもんです。 途中、当時の映像と、最近の映像を当時っぽく見せるのがごっちゃになるところとかありますけど、いやそれはどうでもよくて、映画をずーっとみてると、バンドのメンバーはみんなあんな感じで(髪型を気にしすぎるとか)、ミミちゃんはあんな感じで、とか思っちゃうんですよね。 でも実際はこうなの。 でも思ったほどダサくはなかったの。

それにしてもさすが70年代で、演奏シーンのイケてなさは特筆に値します。 まったくイケてない。 特に笑えるのがソウルでのオーディションのところで、骸骨コスチュームで「おれたちゃデビルズぅー」っておいおいおいおいおい! そしてまったくウケてなくて、でも特別賞をもらってそれが小麦粉一袋とか。 優勝はフェニックスで「韓国サイケデリック界」のうんちゃらかんちゃらで、ちょっとよかったりで。

人気が出てきてショーアップされてからのシーンはこれ、もうずいぶんに映画ならではの独特なもんなんでしょうけど、お母ちゃんがなんちゃらかんちゃらで泣かせる演奏シーンとか、ちょっといいんですよ。 あぁ70年代だけど頑張ってたんだなぁって(笑)。

その後、思想弾圧で「待ってました大韓民国さん!」ってシーンのオンパレードになるんですけど、総じてこの映画は面白かったですよ。 この韓国映画はひさびさによかったですよ。