ガル・コスタの作品で楽曲はカエターノ、どことなくドミンゴを彷彿とさせるんだけど、それに気を取られすぎて後悔しちゃったりなんかしちゃったり。 それと前に聴いたのが「スタンダードを歌う」だったんで、その印象が強すぎちゃってねぇ。
ガル・コスタが歌うカエターノの曲っていうのはいいんですよ。 くせのあるカエターノの曲をまぁ、素直に歌っちゃってねぇ。
ただこの作品、エレクトロな音作りがちょっとどうなのかなぁって。 どうもカエターノの息子さんが担ってるらしいんですけど、こうなんていうか今風といいますか、すぐに廃れちゃいそうな音でねぇ・・・それだって曲が曲なんで(くせがあるので)合ってないことはないんですよ。
できれば限りなく電子音は省いてアコースティックなセットで録ったのを正規版とし、こっちのをリミックス盤と申しましょうかエレクトロ版と申しましょうかで別売りにして欲しかった。
現代的なサウンドアプローチをしなければ現代的じゃないんだったら悲しいことでしょう。
カエターノ&モレーノ・ヴェローゾがプロデュース!
MPBの過去と未来を結ぶガル・コスタの最新作トロピカリアのディーヴァ、そして現在はMPBの女王として君臨するガル・コスタが久々に注目すべき新作を発表! ミュージックマガジン2012年3月号でも特集が組まれている本作は、なんと盟友カエターノ・ヴェローゾの作品を現在の彼女の心情を交えて歌い上げたという意欲作です。
自身のデビューのキッカケとなり、これまでずっと同じ道を歩んできた同志であるカエターノ。収録曲11曲すべてはカエターノの楽曲で、うち9曲は書き下ろし。しかも今回プロデュースを担当しているのは、そのカエターノ本人と息子のモレーノ・ヴェローゾです。
モレーノはここで大きくエレクトロニックな要素を取り入れて、前衛的ともいえるサウンド・アプローチを展開。もちろんMPBの女王ガルとしてのイメージは残しながら調和を目指したものになりました。そのほか、カシン、ペドロ・サー、ダヴィ・モライスなどカエターノ親子に縁の深い音楽家らが多数参加している点にも注目です。カエターノ曰く「ぼくはガルの声でこの作品を作りたかった。単にガルの過去を呼び戻すのではなく、当時のぼくらと同様、とても現代的なものとして…」と、その意欲を語っています。
MPBファンだけでなく、全ての音楽ファンに注目していただきたい。