酔いどれ小籐次留書

豊後森藩下屋敷の厩番・赤目小籐次は、大酒会で一斗五升の酒をあおって藩主・久留島通嘉の参勤下番の見送りを欠き、奉公を解かれる。だが、そこには小籐次のある目論見があった。江戸城中で他藩主から辱めを受けたことを通嘉から聞かされ、脱藩して意趣返しをする決意を固めていたのである。大名行列の襲撃―。小籐次の孤独な闘いが始まった。

最新刊までやっとこさして読了。 やっと追いついた。

19巻目ともなるとマンネリ化のそしりをまぬがれなく、このままだらだらと続いていくのかと不安もし、そういえば交代寄合伊那衆異聞の新しいのが出たけれど買わなくなっちゃったなぁ・・・とかも思いつつ、読了はしたんですけど、これ、面白いんですよ。

ツカミは上に引用したとおりで、意表を突きまくり。 著者の得意技が炸裂ってなもんです。 んであれこれあって裏長屋に落ち着き、御鑓拝借の後始末的なことをしながらもちろん本業(?)の研ぎ屋をやったりやらなかったり、ついでは新しい出会いが新しい展開をうんでいく、と。

先に書いたマンネリ化についてはもうしょうがないとあきらめつつ、これだけは書いておきたいなぁと思うのがありまして、それが例のドラマ化の件。

これがまたひどいもんでありまして、もういいところを探すのが難しく、我慢して観ていたのもやめ、最後のほうでちらっと見たら(チャンネル的にそうなった)、相変わらずなんで心底がっかりもし、原作に出ない料亭と女将がかなりのウェイトを占めているのにウンザリしつつも比嘉愛未の「おりょう」どのがもう素晴らしく、枕を濡らした私だったものじゃよ。

このドラマがなぁ・・・原作はいいのになぁ・・・っていう話ですよ奥さん。