最近のヘビーローテーション。
これまでRadio Gnome Invisible三部作までを愛聴していて、その後の、つまりは主要な3人が抜けてからのGongが今ひとつ好きになれないままに20年くらい経っちゃって。 こう、Daevid Allenがいないというか、彼が反発して脱退の原因となったバンドのテクニック志向化が私にも受け入れづらくなってしまったものよのう。
ただ、三部作の最後の「You」はとても好きなアルバムで、ジャズロックに近づいたその内容は名盤の誉れ高いところだと思いまして、っていうかそもそも最近後期Gong ~ Pierre Moerlen’s Gongを聴きなおしたのは、ジャズロックってなんなんだろうと再確認したくてあれこれ聴いている中にこの「Downwind」があったからなんですよ。
結論から言うと明確にジャズロックを定義することは(今回も)できなくて。 ジャズとロックが単純に組み合わさったものがそれなんだよって簡単に言ってみたとせよ、じゃぁNucleusってバンドはなんなんだあれはジャズロックの名盤を出してるじゃねぇかでも聴けばまんまジャズじゃねぇか、とか、非常にカテゴライズを困難にしてくれちゃってるんですよね。 いろいろ考えてみたんですよ。 リズム隊はジャズだけどリズム隊以外がロック、っていうのが最新の定義なんだけど、これも当てはまりきるとは言えないですよね。
閑話休題、
Pierre Moerlenが自分の名前を冠にしたPierre Moerlen’s Gongの1作めがこれで、これ前にRadio Gnome Invisible三部作以降は3作だったかリリースしてるんですけど、とりあえず私が好きなのはこれ。 20年前の私が一番嫌いになるであろうこのジャケットも、今見ると「俺がリーダーのバンドになったんだから、俺の写真なんだから!」っていう主張が前面に出ててね、いいんですよね。 ただ、その赤いサポーターはヤだ、どうしてもいやなんだよ?
1曲めでいきなりボーカルが入るという、びっくり仰天な展開ですごく損をしている。 けど、2曲めからはリズム隊だけのメンバー(これもすごい話)と、ゲストのすごいミュージシャン達が織りなすミニマルなアンサンブル重視のクロスオーバージャズっぽい佳曲が勢揃いであります。
特に好きなのはタイトル曲。 Mike Oldfield先生がぐいぐい前に出てきてしまい、そもそも曲も彼のじゃないのかってくらいにチューブラーベルでオマドーンだし、ギターはもうソロよりも彼らしいしで、反則技だけで構成されている名曲なんですよ。
やんなっちゃうね、Pierre Moerlen’s Gongいいね。