藝人春秋

北野武、松本人志、甲本ヒロト、そのまんま東、稲川淳二…芸能界という「この世ならぬあの世」に棲息する巨星・名人・怪人を、博士の鋭い目と、異常なまでの愛情で活写し、満都の喝采を浴びた傑作藝能ルポ・エッセイ!「2013年の有吉弘行」を特別収録。さらにはオードリー若林正恭による渾身の解説を付して、堂々文庫化!

恐らくは水道橋博士(あるいは浅草キッドとしての)著作を読むのは初めてであり、どういう文体なのだろうと思いつつ読み始めたら、まえがきでのややこしい文体がいきなり胡散臭く、好印象ながらも「他の著作は読まないだろうな」と覚悟しちゃったりなんかしちゃったの。

芸人が書いた芸人のこと。 芸人から観た、芸人から観られた、2つのアングルが「観た」ほうの側でギャグを塗れさせ、フィクションっぽく感じてしまう。 それは悪いことではなく、いやいやノンフィクションだよねって思い起こされるところではあるんですけど、実際問題これがノンフィクションであるかどうかはさほど問題ではないような気がします。

たとえ稲川淳二のくだりがどうであろうとも、だ。