17歳の冬、郷里の柏崎で田中角栄に出会い、偶然の再会を経て秘書になった著者。以後、彼女は越山会など政治団体の統括責任者として三十余年にわたって田中を支え続け、行動的で人情厚く絶大な人気を誇った元首相の栄光と挫折を、目の当たりにした。死後7年を経てなお、その評価が論議される「平民宰相」の素顔に迫った鎮魂の回想録。単行本に大幅な加筆を施した、決定版の角栄評伝。
そもそも本屋に行くことは少なくなったのですけれども時たま行ってみたら・・・それがいつのことだったかは忘れてしまった・・・田中角栄関連の書籍が平積みになっていて、ついぞなんでなのかわからないままだった。
それとは全然別に、この文庫本自体は「積みっぱなしになっていたのを上から読んでいく週間」の流れで今回読んだのでありまして、こういった田中角栄の再評価(?)とは全く関係なのでもありまして。
ロッキード事件が小学校低学年の頃なので、正直田中角栄の政治というものは知らない。 ちょうどそのくらいの年齢の子供がいるので彼を見てみると・・・そりゃ憶えていないわな、というね。 だもんで田中角栄の同時代的な評価はできないのでありまして、特段再評価しようとも思わない。
それよりなにより田中角栄のパートナーであった女性による評伝ということで、とても偏った内容なのだろうと思いつつ読み終え、そういえば評価をするつもりもないのだから内容の偏りなんぞは気にすることもなかったんだよなと思い返し、じゃぁなんなんだって話になるんですけど、ともあれ感じたのは、この書籍に登場している人々の殆どが(著者を含めて)今や鬼籍に入っているという事実でした。
昭和が終わってもう28年も経ったんだねぇ。