東京ひがし案内

東京の東側に魅かれるという著者が歩くのは神保町、浅草、日暮里、三河島、根岸、三ノ輪、町屋など38箇所。街を見下ろす大木、朽ちた古井戸、寺社、庭園に思いもかけない物語がある。そこでの歴史を知ることで陰影のある風景が浮上する。先人たちの生活に思いを馳せ、舌鼓の打てる散歩ルートを、緻密なイラストと地図を添えて紹介。

足立区生まれの私にとっては「東京ひがし」に足立区も当然含まれるのであろうと信じているのだけど、実際問題そういうことはなさそうで、最低限隅田川を越えたあたりまで(というか宿場町としての千住まで)で、さらに荒川を越えた「ほうの」足立区なんてちゃんちゃらおかしいのかもしれない。

えぇ、北千住が足立区だってこと、嬉しいですって。

それはさておき、この「東京ひがし案内」は非常に面白く拝読しました。 隅田川より向こう(南)の「東京ひがし」を歩いてのエッセイ。 足立区生まれだけど無論 川を渡った先の世界も体験しております身としては、今はどうだかわかんないけど執筆当時の雰囲気がわかりますわかりますともさ。

私も長野に引っ越してきて20年ほどになります。 それまでの間にさほど東京に行くこともなく、特に足立区には1回かそこらしか訪れていないほどですし、さすがにいろいろ忘れちゃった。 しかも寄る年波に勝てないもんだから、もう「東京生まれ」なんてことすら忘れちゃいそうです。

だもんで、ときたまこういう書籍を読むのではありました。