砂とアイリス 3

長瀬なぎさは、発掘をこよなく愛する研究者の卵。優しい彼氏とは順調だが、梶谷先生とも急接近。移ろう季節。つかず離れずだった関係は、次第に濃密に。恋と発掘ライフはどこへ進む──。

2年ぶりの3巻目。 不倫だ二股なんだと言われるようなことになってしまったんだけど、西村しのぶだから仕方ないかっていうか、なにせ全体の空気が淡白なので(蛋白じゃないので)、どいだけ複雑怪奇な感情であろうともスルーさせる力がここにはある。 あるような気がする。 ないような気もする。

そういえばどっかで聞きかじったのですけども、「アルコール」って完結してたんですね。 もうさー、なにしろ淡白なもんだからさー、どうなってるのかわかんないんですよね。

通じて言えるのは「西村しのぶだから」っていうね、諦観とは違うと思うんだけど、ほら、大昔からずーっとこんなんですからね。 んでそういうのを好んでこちとら読んでいるんでね、嫌いな人にはまったく受けつけられないでしょうし。

考えてみれば西村しのぶの描く主人公の女性は、案外に恋多き感じがします。 そうじゃなきゃ相手の男性が「おもしろおかしくふしぎ」なんで女性側が一途になってしまうとか。

漫画ですんでね、いろいろですよ。

次、出るのかなぁ。