1962年に新書館で「フォア・レディース」シリーズの企画を担当、天声出版からリトルマガジン『血と薔薇』を創刊。1969年に薔薇十字社、出帆社へとその歩みは続く。三島由紀夫・寺山修司・澁澤龍彦らと伴走した日々。伝説の女性編集者の軌跡を辿る。
インターネットで最初にWWW検索をしたキーワードが「澁澤龍彦」だったとかそうじゃなかったとか。 でもドラコニアさんくらいしかヒットせず、がっかりだぜインターネット!とか思ったのがもう20年も前でありました。 そもそも澁澤龍彦は、まだ私が東京時代に河出文庫を棚買いしたのがきっかけで読むようになったのですけれど、季刊みずゑだのユリイカ増刊だの別冊幻想文学だのなんだのかんだのと手当たり次第に関連書籍を買いあさり、そこに何度も何度も記述のある「血と薔薇」が復刻されるってんでビシッ!と予約したり、4号目を買い足したり、もうブレーキの効かないダンプカーのような様相を呈していた…もんじゃったよ。
「血と薔薇」とともに印象に残っている単語が「薔薇十字社」で、これも10年も15年も前に松本市の古書店で薔薇十字社の書籍と桃源社の書籍があって、あまりの装丁に買ってしまいそうになるも気絶しそうなくらいの値段がつけられており、気絶しないまま(買わずに)店をあとにした…もんじゃったよ。
よくもまぁこんな素敵な装丁の本が出せるよなぁってずっとずっと思ってて、そしたら「薔薇十字社とその軌跡」なんていうドンピシャなインタビュー本が出ていると知り、しかも2013年とかなり最近の出版だということで、普通に通販で買えるかなぁって注文したら、ずいぶんと待たされたのちに入手できたのです。
すごく牧歌的な内容で、よほどのファンじゃなければ響かない内容ではありましたけど、私としてはたいへんに興味深く拝読したもんじゃった。