考証・江戸を歩く(稲垣 史生)

辰巳芸者の深川、忠臣蔵の本所、文人が集う花の向島-。時代考証の第一人者が活写する、大江戸・隅田川両岸図絵! 江戸への郷愁がつまった一冊。時事通信社88年刊の再刊。

アマゾンのレビューに、氏は時事通信社刊をと注文したのだが届いたのは隅田川文庫のそれだった、というのが記されているけど、私が読んだのは河出文庫であり、おそらくはどれも同じ内容だろうけど、よくもまぁいろんなとこに引っ越しするもんだ。

引っ越しといえば今私は長野県におるけど、そもそもは東京の生まれで、東京の足立区の、環七の梅島陸橋のかかるあたりの生まれで、一番近い街は(北)千住で、その次は上野か浅草か、という城北の田舎者ではありました。 がそのかわり、こういう本の内容はなかなかにわかるもので、こんなに情緒よく散策なんかしませんでしたけど、そこそこに歩いたことはあります。 っていうくらいなのでもう何十年も前の話ではありますが、少なくともこの本が時事通信社から刊行されるより前のことで、懐かしく読んだのであります。

もう長野にきて20年になります。 さすがに今の東京なんざわからないけど、それはそれでいいんですよね。 ときたま昔の東京をこうやって本で読むことでじゅうぶんだ、と。