こんど未発表アルバムがリリースされるんだそうな、9th Creation。 西海岸ソウル・ファンクであり、白人も黒人もごっちゃに10人編成の大所帯。 オリジナルアルバムとしては、この1st(1975年リリース)を筆頭に、1977年に2nd、1979年に3rdをリリースして活動を止めてしまったんですけど、どれもいい。 だもんで先の未発表音源も大変に気になるところであります。
私自身は気づかなかったんですが、いろんなところでサンプリングされていたんですね。 特に1曲目なんて定番扱いなんだそう。 へぇ。
西海岸のバンドであり、ねちっこいファンクからアウアウアーなファンクまで、よくもまぁツボを押さえたバンドで、アウアウアーな曲を子供に聴かせるのはためらわれるリスクを背負うものの、おおむね捨て曲なしの大盤振る舞いなんではありますが、私が1stをおすすめするのは最初の3曲がもうタマランチ会長だからであり、特に3曲目の Sexy Girl がもう、モータウンかっ!!ってくらいにメロウなソウルでして、ほかはどうであれこれだけは聴いてくださいよって話なんです。
1975年リリースのこのファースト・アルバム『Bubble Gum』はもともとビル・ウィザースの<サセックス>からリリースする予定だったが、このレーベルが倒産の憂き目にあったために、自主レーベルである<ライトトラック>からの発表を余儀なくされたという逸話を持つ。それ故か流通数も少なく現在では激レア盤として知られる本作は、ファンキー・トラックからメロウ・ソウルに至るまで非の打ち所がないクラシックとして語り継がれる名作中の名作 ! アーティファクツ「Wrong Side of Da Tracks」、マッドリブのアルターエゴ、カジモトの名作「The Unseen」、ピート・ロック&CL スムース「Soul Brother #1」などにサンプリングされた#1「Bubble Gum」を筆頭に、ブラック・ムーン「Slave」、キング・ティー「You Can’t See Me」などに使われた#7「Rule Of Mind」は不穏なフルートとストリングスがタイトなビートに折り重なるアブストラクト・ソウルに仕上がり、爽やかなホーンが涼しげなコーラスと溶け合い、しなやかなメロディー・ラインを包み込むフリーソウル・ファン直球ど真ん中の至極のメロウ・チューン#3「Sexy Girl」、エレピが印象的なシングル・カットされたスロウ#5「Falling In Love」、重量級の分厚いホーンがリードする随一のファンキー・トラック#4「Quit It」など全曲素晴らしいクオリティを誇り、高値で取引されるのが当然というべき極上の内容 !