Carolyn Hester というのはアメリカのフォーク歌手であるそうで、なんでもボブ・ディランを見つけた人とかいわれてますけど(そういう人ってたくさんいるよね、すごくたくさん)、実際フォーク歌手としてはどうだったのかフォークそのものに興味がない私のは知る由もないのですけれども、ソロ活動としてのフォーク歌手のほか、Carolyn Hester Coalitionというそのまんまのユニットを彼女はやっとるわけで、1968年にこの1st、そして1970年に2ndと、都合2枚のアルバムをリリースしております。
どちらもいいんだ、これが。 前述のとおりフォーク歌手としてどういう活動をしているのかどういう歌声なのか知らないのですけれど、こっちで聴けるのは外に向いたサイケ・ポップのそれであり、サンシャインポップといってももしかしたらいいくらいにフォークの反対側でありまして、そもそもサイケ・ポップの教科書的な出来栄えのアルバムなんですよこれが。
教科書的な出来栄えだといったのは、後年に継がれているスタイルだったりメロディであったりするからで、ネオサイケで女性ボーカルでアッパーなやつといったら元祖は Carolyn Hester Coalition なんじゃないかっていうくらい。
一方、10曲目の The Journey は、明らかに The Dukes Of Stratosphear の 25 O’Clock であり、Andy Partridge のサイケ好きはこういうところからきてるんだなぁって嬉しくなってしまいます。
続く2ndの Magazine もいいアルバムなんですよ。 2in1でリリースすればいいのに、って思うなぁ。