Hölderlin は Hoelderlin とは違う、と申し上げたほうがいいかもしれない。 1972年にこの 1st を Pilz レーベルから発売した Hölderlin は、Nanny de Ruig という憂いを纏った女性ボーカルを核としたフォークロアなプログレという体裁で、後に彼女の脱退(メンバーの一人と結婚したのだそうな)後に新体制となってやれポップになっただのコマーシャルになっただのいわれた Hoelderlin とは明らかに違います。 また、余談でありますがバンド名の変更とともにレーベルである Pilz を訴え、結果廃業に陥れたそうで、ちょっと怖い人達という印象が私にはあります。 だってあの Pilz ですよ。
なにしろ Pilz ですから一筋縄ではいかないけど、聴きにくいということはなく、サイケ〜アート・ロックからフォーク・ロックあたりをプログレでかき混ぜたようなそうとうに陰鬱で耽美なサウンドは、さすが高評価されただけのことはありますなぁ。