Hello It’s Me (Lani Hall)

そんなことはないと思ってさんざん検索してみたんですけれど、ヒットしなかった。 とっくのとうにエントリーしていたとばかり思っていた Lani Hall は、これを聴けなかったために「なかったこと」になっていたのかもしれません。

Lani Hall といえば、という話がいくつもあって、その中の一つが
Sergio Mendes & Brasil ’66 でボーカルを務めていたというもの、そしてもう一つが Herb Alpert の奥さんだということ。 すごい、すごすぎる。 前者については言うまでもありませんが、後者を「誰?」と思うのも頷けないこともないんですけど、A&M の創設者でありミュージシャンです。 A&M の A が Alpert だよ、と。 オールナイトニッポンのテーマソングの作曲者だよ、と。

それはさておき Lani Hall なんですが、どういうわけか、旦那さんとこのレーベルに在籍してきたっていうのに CD 化されていないんですよね。 どういうことなんだよ。 大変にもったいないじゃないですか。 偉大なる損失じゃないですか。

で、その中でも最高傑作なんじゃないかっていうのが、この 1975 年リリースの 2nd なんであります。 Hello It’s me って・・・って感づいた人はお目が高い。 そうそう、Todd Rundgren の曲なんですよね。 これをアルバムタイトルにして、しかも1曲めに据えるっていうんですからよくわかんない。 確かに Todd Rundgren はすごいと思いますし、この曲もたいへんによいんですけど、そもそもごめんなさい、私自身がこの人(のオリジナル作品)を苦手としているんですいません。

ほかにも Carole King だったり Joni Mitchell だったりを歌ってるんですけど、セルメンのときはこう、軽やかにメロディを操っているような(それはセルメンがすごいということか)雰囲気なのに対して、こっちのソロ作品では真っ向から対峙しているような雰囲気なんですよね。 しかもこの人うまいですし味わい深いもんですから、いやぁ CD 化されるべきだと思うんだよなぁ。