トム・ショルツ率いるボストン号、宇宙への旅第3弾。全米4週連続アルバムNo.1獲得、大ヒット・シングル「アマンダ」を収録、全世界で600万枚を記録した驚異のサウンド・ファンタジー。1986年発表作品。
Boston については1オングストロームも一家言ない。 1オングストロームどころかまったくないと申し上げて差し支えないほどであります。 というのも当時、ティーンだったあたいはパンク大好き少年で、「はん?ボストン?はん?」みたいな感じだったんだもんよ。
いちおうは、あれはなんだったかギターのエフェクターの本だったかなんだかで、あの独特の音色はこんなふうに出しているんじゃないか的なのが高中正義とかサンタナとかの次のページに書いてあって、今それ思い出して赤面しちゃうくらいにアレなんですけど、ともあれそういうのを読んで、なんかすげーなーとか思ったのではありました。
いま思うと、デビュー作の時点(1976年)でヒットしていたもんだもんで、当時はMTVなんかはなかったはずだけどFMやらなんやらでしょちゅうかかっていたはずで、この期に及んで聴き直してみると、だいたい聴き覚えがあるってなもんで、毛嫌いしていた割には知ってるじゃん!っていうさ、お恥かしい限りでねぇ。
いまだからこそバンドの成り立ちとかメンバーのどうしたこうしたとかを読んで、あぁそうだったのかぁなんて腑に落ちたり追悼したりするところではありますが、当時はそういうことは考えないし、調べもしなかったんだけど、この EPIC と決別してやっとこさリリースできた3枚めのアルバム(1986年)を改めて聴くと、もう既に80年代サウンドを実現しつつ、やっと時代が追いついた感がありますし、この後時代に取り残されてしまった感もあったりの分水嶺的な印象を持ちます。 80年代すぎて良く、80年代すぎて手に余る、みたいな。
この年齢になって青春時代のお恥かしい過去を振り返ることが多くなって、それまで気恥ずかしくおもっていた80年代の音楽について見直してみちゃったりなんかするんだけど、まぁそういう音楽の聴き方接し方っていうのも、アリといやぁアリなのかなぁと思ったりなんですよね。