Cau とは Cau Pimentel という作曲家(本業は著作権関係の弁護士なのだそう)で、本業のかたわら、というか生活が即ちサンバであるようなブラジルの人々の場合、「〜だから作品を発表する」みたいなことはいちいちしないのかもしれませんでして、未だに謎すぎるメガレア盤の本作(1973年、サンパウロの大学院時代に制作)がやっとこさ CD 化されたにせよ、相変わらず情報に乏しすぎるのが実情。
それでも Cau Pimentel は本作から10年経ってにソロ名義で Amigo という作品を発表しており(元はこっちの作品と同時期に発表されたシングル盤に拠るらしいし)、そのタイトルといいこっちの体裁といい、ひとりの確固たるミュージシャンとして云々っていうのがもう、そういう意識が希薄すぎて怖いくらい。
曲的には Liliana という女性のボーカルであるところの M2(タイトルトラック)や De Você No. 1 がいいです。 なんというサイケなサウダージだろう、まさに奇跡のリリースといえます。