本作は1976年作、カルロ・カルゲスが脱退、以降のブレイン期全スタジオ作を手掛ける独ロック・シーンを代表する名アーティスト:アキム・ライヘルをプロデューサーに迎え制作。18分を超える5部構成のタイトル曲に象徴される、前作で確立した大作志向と独・欧州的シンフォニック/クラシカル色を継承しつつ、よりカラフルかつドラマティックで洗練されたアンサンブル・サウンドに仕上がったバンドおよび70年代期独産シンフォニック・ロックを代表する1枚!
Brain だ Brain だ言われてリリースリストを見て、じゃぁ Brain ってどういうレーベルなのよって逆に聞き返したくなるのは、そもそもジャーマンロックっていうものが特段のジャンル分けができるでもないその上でレーベルによる云々っては言いようにもないんじゃないかって思うからであり、反面、ジャーマンらしいなぁっていうレーベルも存在するので、ここでは黙っていようっていう気にさせられるのであります。
ジャーマン・シンフォロックとして有名な Novalis も、じゃぁゴリゴリのシンフォなのかっていえばそうでもなく、ちょうどいい具合にテクニカルじゃないのと、後期の俗っぽいポップさが案外に前々からあっちゃったりなんかして、そういう意味合いでいえば Augenblicke(1980)なんかかなり良盤なんだと思うんですが、やっぱり最高傑作の誉れ高くプログレ好きに刺さる雰囲気たっぷりの Sommerabend だよねっていうことになります。
可もなく不可もなし、ちょうどよい塩梅なのが Novalis のいいところなんですよね。 ゴリゴリじゃないからとっつきやすいし。