Next Is Now (Vivien Goldman)

Launderette というシングルが 1981 年にリリースされていた、ということすら知らなかった身としてはコンピ Resolutionary がそれまでのすべてであったわけながらも、それだって 2016 年にリリースされたらしく、もうちょっとどうなってるんだよって話ではあります。 そもそも Vivien Goldman という人はライターなんであり、Flying Lizards にいた事があったらしいとか、Public Image Limited の Flowers of Romance のレコーディングの合間にちゃっかり自分のシングル(上記の Launderette )を作っちゃったらしいとか、いちいち「〜らしい」っていうこの漠然としたことは、ライターが本業であってミュージシャンとしては趣味程度なのだろうっていうこちらの勝手な認識がそうさせたにちがいないのであります。

ただ、かなり過激なダブであり、明らかに主導権が Keith Levene にあっただろうことを思わせるノイジーな音の肌触りが、こう「驚く」っていうのもありましょうし「だよねー」って誰かに同意を求めたくなることでもあります。

1952 年うまれだというので当年とって 70 歳だというから椅子からずり落ちてしまいます。 もはや存在がパンク。 しかも去年リリースされたこのアルバムが純然たるソロとしての初アルバムだというから世の中捨てたものじゃない。 キリキリと神経症っぽく鳴り響く音はなくなったにせよ、相変わらずのダブの過激さがここには残っており、Slapp Happy がキュートになってこっち寄りになったのかと思わせるところがそこかしこに見受けられるのが妙に新鮮。