世界的世紀の大発見!ストーナー・ロック、最高峰!最強のパワー・トリオ、スピード・グルー&シンキ。未発表曲2曲含む1971年のライブ音源が正式発売。50年間、伝説でしかなかったライブの模様がついに事実となる。
1stアルバム『イヴ〈前夜〉』で垣間見えたドライでダークな感触が、このライブ音源ではさらに際立ち、通常の精神状態では表現できないアシッドなダウナー感を覚える。タメや粘りとは異なるドロッとした陳信輝のギターは、触覚を以って感じさせてくれ、さらに大陸的なタイム感を持っていることがわかる。リード・ベースと言われた加部正義のベースはさらに重く、ジョーイ・スミスのパワフルなドラムも聴きどころ。ヘヴィーでサイケなアシッド・ロックだが重苦しさはなく、何事にも囚われることのない自由で突き抜けた本物のロックだけが持つ唯一無二のバンド、スピード・グルー&シンキの魅力が存分に発揮されたライブ・アルバムだ。1stアルバムに収録された2曲と、そのテーマからのインプロビゼーションとジャム演奏に終始した一度きりの演奏、40分弱に及ぶ1回のライブを丸ごと収録、その先天的なオリジナリティを体感してほしい。
マニア向けの1枚。 本来であれば先にスタジオ盤を制覇するべきだし、それであってこそこっちを聴いて納得することもありますし、音がそんなによいわけでもないのでこれを最初に聴くのはリスクが大きすぎるような。
フリーキーなライブを耳にしたいのであれば迷わずこれかな。