Barndomens Stigar (Kultivator)

Kultivator はスウェーデンのプログレバンド。 1978 年結成で 1981 年に唯一作を発表し、CD再発されるたびに未発表ライブ音源を追加していくという不思議なリリース形態で、2016 年盤が一番いろいろ収録されていてお得。

マイナーレーベルからリリースされたものらしく知名度がほんとに低く、当時のプログレ雑誌で果たして紹介されたのかどうか、調べてみたいような気もしないでもないんですけど、それはともかく内容がとてもいいです。

そもそも私、これを聴いてチェンバー・ロックとかカンタベリーとかに早々結びつかなかったんで、そのへんのところ差し引いてほしいんですが、とりあえず言えるのはドラムが叩きっぱなしなジャズ・ロックだっていうこと。 女性ボーカルがときにスキャットになったりと縦横無尽で、「おおユーロロック!」って感動しちゃう。

全体を通して感じるのは前述のとおりにまずはドラムなんですが、パリッパリにチューニングの高いスネアだったり、ジャズでもロックでもない叩きまくりな演奏であったりする上に、突如として呪術的なボーカルが被さると、これ Magma じゃん!ってことなんですよね。 どこかで Zamla (Samla) Mammaz Manna との類似を指摘するところがあったんですが、スウェーデンつながりっていうことであながち外れておらず、ほんとにマイナーだったのが悔やまれます。

ユーロロックやっぱりいいなぁ。

チェンバー・ロックやカンタベリー・ミュージックの影響を感じさせるテクニカルでウィットに満ちたサウンドで北欧シーンの中では一際異彩を放った名バンド、Sweden:Bauta Recordsから発表された’81年唯一作がSweden:Transubstans Recordsから2枚組全世界限定500枚で再発!
Disc1に’80年作本編を、Disc2に’92年Ad Perpetuam Memoriam/’08年Mellotronen盤CDに収録された’92年/’06年各再編時の新録曲’ Häxdans’In The Darkness’s Plate’及び’79年6月Grottan公演から’Tunnelbanan Medley’/’80年3月Konsertsalen公演から’Novarest Live’各Live音源をそれぞれ収録。
複雑かつテクニカルな演奏/構成や均質化された音色、女性voの導入等ナショナル・ヘルスに通じるシリアスでユーモラスな楽曲に北欧ならではのクールさが塗された当時の北欧シーンの中でも異色、かつ高品質の一作。
超マイナー・レーベルBautaから発表されたため知名度は低いですが、北ファンのみならずチェンバー・ロック/カンタベリー・ミュージック・ファンも必聴の、幻の名作!!

トラックリスト
●DISC1 *「幼年期の方針」本編
1.背の高い馬
2.悲哀
3.小人
4.親愛なる大地
5.幼年期の方針
6.ミル
7.仔馬
8.ノヴァレスト
●DISC2 *ボーナスディスク
1.魔女の踊り
2.地下鉄メドレー
3.ノヴァレスト(ライヴ)
4.漆黒の闇で
5.浄化
6.過ぎ去りし日
7.小経にて

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