The Best Of Twink : You Reached For The Stars (Twink)

トゥモロウ、プリティ・シングス、ピンク・フェアリーズなどイギリスのアンダークラウンド・サイケデリック・シーンを渡り歩いた伝説のドラマー、ジョン・アルダーことトゥインクの自身の選曲によるベスト・アルバム。1968年プリティ・シングス在籍時に録音したタイトル・ソング、デヴィアンツのミック・ファーレンがプロデュースし、ティラノザウルス・レックスのスティーヴ・トゥック、プリティ・シングスのヴィヴ・プリンス、ヴィクター・ユニット、トゥモロウのジョン・ジュニア・ウッドらが参加した初のソロ・アルバムにして名盤の誉れ高い『シンク・ピンク』(70)の収録曲から、2019年に発表した『シンク・ピンクIV』までの50年を超えるキャリアから選び抜かれた12曲を収録。トゥインク自身によるセルフ・ライナーの対訳付。

S.F. Sorrow の何十周年記念ライブで Twink がドラムだっていうんで慌ててクレジット見返したら当の本人だったっていう「ツゥインクあるある」が(ねーよ)つい先日のことだったんですが、そういえばドラム奏者だったんだよなぁって思いつつも、やっぱりサイケの名盤であるソロ1作めのインパクトが強いのと、ソロってそれだけだったよね随分の間?っていうのと、生きてるの?なんていう暴言にも近いしかしながらまんざらまんざらなんじゃないかっていう、薄ぼんやりした印象を残したまま現在に至る私なんですが、どうもソロ活動 50 周年イベントが延々と続いているらしく、なんと本人監修のベスト盤がリリースされたっていうんだからもう・・・。

資料を見るとソロ1作めは Polydor から出ているんですね。 んで2作目がずいぶんと時を隔てて 1989 年に自身のレーベル(そりゃわからんわ)から出て、活動を再開したのかどうかは知りませんけど事ソロ活動としてはコンスタントに作品を出している・・・出していたというのをこの期に及んで知った次第。

どういうわけか Pink Fairies に掠ってもいない私、Tomorrow くらいしか(もちろん Pretty Things はさておき)関連グループを知らないままでいたんですが、そういえばあの「Stars」にもいたんですよね。 もう生きる伝説ですよ。

その後1作めを聴き直して「ずいぶんととっちらかってるなぁ」との印象を再度強くしたものの、ちょいと聴いたところではソロとしては4作目だという Think Pink IV : Return To Deep Space がスペース・ロックでもってすごくよくて、共作者のこともあるのでしょうがそれにしても懐の広い人だなぁって思いました。

ベスト盤は「なんでこれ入れないの?」っていうのが何曲かあるものの、通して聴くとよくできていると申しますか、聴きやすい選曲であることがわかります。 タイトル曲はレビューにもありますとおり Pretty Things 在籍時のものだそうで、シド・バレットとマーク・ボランを足してで割ったような「あっちの世界」に半歩踏み出している感がすっごくて素晴らしい。

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