1975 年にリリースされたこのアルバムは、このバンド Chalis の作品を世に出すために存在したと思しき Ellen Abby というレーベルからリリースされ、おそらくは Chalis の唯一作。 つくずく唯一作が好きだなあたしゃ。
メンバーは男5人らしく、それ以上わからないくらいに謎の存在ではありますけど、録音したのが Friendship Studios という、ホントにあったのかよそんなスタジオって勘ぐっちゃうような名称ではありながらもミネソタには確かに存在しており、何枚か録音物がリリースされているとのことで、ビバリーヒルズあたりからは「よぉミネソタ!」とか言われちゃいそうなくらいなミネソタなので、もう推して知るべしっていう。
しかもこれ、分類的にはプログレで、しかもそっちの畑の人たちからは評判が大変に悪いという。 マイナーでもって同ジャンルのファンから疎まれているようでは救われず、不運な1枚とも言えましょう。 ブートすらないっぽいし。
だけんども不幸の種である「プログレとしてカテゴライズ」を抜きにするとあら不思議、妙に捻くれちゃってる哀愁にみちたポップスなんですよね。 ときよりプログレっぽい展開が、ほんの少しだけですけど含まれてますけどあくまで一部分。 傾向としてはトッド・ラングレンに近いんじゃないかっていう話もあり、さもありなん。 そういえば氏もアメリカの方ですし、ぱっと聴きアメリカっぽくない(じゃぁどこなんだと言われても答えられない)感じがすっごくいいんですよね。
多分、未来永劫CD化されることはないんじゃないかと思います。 一昔前ならブートが出てもおかしくはないシーンの状況でしたけど、こんな 2020 年代に CD もへったくれもないですよね。 だったらストリーミングでなんとかしてほしいですねオフィシャルに。